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2000〜2001年「三嶺ロープウエー問題」
       を巡る動きと徳島・三嶺を守る会の主な活動
2000年9月 徳島県内の登山愛好家の間に「三嶺にロープウエー計画が・・・」との噂が広がる。
10月 東祖谷山村のロープウエー計画を徳島新聞が連続的に報道する。
その反響は大きく、新聞の投稿欄には多くの意見が掲載される。
10月28日 県内の自然保護団体や登山愛好家が集い、徳島・三嶺を守る会を設立する。そして、三嶺ロープウエー計画反対署名活動などを行うことを決める。
11月4日 当会はJR徳島駅前で反対署名活動を行う。1月中旬までの約2ヶ月半、毎土日曜日署名活動を実施する。
11月24日 当会代表らは12625人分の反対署名簿を東祖谷山村長に提出。
話し合いは平行線に終わる。村長は「今後も話し合いは続けたい」と話す。
11月29日 三嶺を守る会(高知)は集会を開き「ロープウエー計画の撤回要望」の宣言を採択する。
12月1日 当会代表らは県知事宛署名簿11847人分を県地域振興課へ提出。
担当課長は「守る会、村の両者はよく話し合って欲しい」と話す。
2001年
1月7日 NHK徳島は「ロープウエー問題」を記者解説で報道する。
1月18日 当会主催第一回三嶺塾「剣山の植生回復事業」
講師 森本康滋氏(日本生物教育学会支部長)
1月25〜28日 当会主催 写真展「名峰三嶺と東祖谷山村の風景」を開催。
予想以上の盛況で入場者数は1740名。会場で集めた、村の観光アンケート500名分を村へ届ける。
2月8日  第二回三嶺塾「山村の過疎問題」講師 中嶋信氏(徳島大学教授)
2月21日 当会会員(3名)は村役場で村幹部(助役、課長2名他)と意見交換。
村は「ロープウエー計画撤回を」の要望に即答を避ける。
2月23日 当会代表らは県知事宛署名簿(二次分)12308人分提出。
担当課長は「村と守る会が話し合い納得いく計画でないと補助しない」と話す。
3月1日 第三回三嶺塾「林業の現状と活性策」
講師 依光良三氏(高知大学教授)
3月5日 日本経済新聞「月曜レポート」は三嶺ロープウエー問題を報じる。
3月9日 村議会で村長は「ロープウエー計画白紙」を表明する。
3月19日 当会はロープウエー反対署名活動を終了し、最終集計を発表。
村宛32749、県宛26579。
徳島、高知をはじめ全国各地から反対署名が寄せられた。
3月22日 村議会はロープウエーに代わるモノレールの設置予算を可決した。
4月14日 当会は「多くの登山者で三嶺の自然環境を調査しよう」という趣旨の「三嶺調査」を一年計画で始める。
4月22日  東祖谷山村は三嶺中腹で高山植物園現地説明会を行う。
その内容は「10haのうちの5haは植物園で青いケシ、コマクサ、キレンゲシュウマなどの希少種を植える。残りの5haには薬草や植物の販売コーナーを造る。」また、「展望台の設置、美術品の展示をする。」などと説明し、計画の賛否は現地を見て判断して、と話す。
5月15日 三嶺を守る会(高知)は村へ、大規模の開発は三嶺の自然環境に影響を与えるとして「高山植物園の見直しをもとめる意見書」を送る。
5月19日
県自然保護協会は総会の中で「三嶺の自然環境保全をもとめる要望」を採択する。
5月19日 徳島新聞は特集記事「論議を呼ぶ村の選択」を4回連載。高山植物園問題を詳しく取り上げた。
5月25日 第五回三嶺塾「山を守ることは川を守ること」
講師 橋本光治氏(林業家)、姫野雅義氏(吉野川シンポジウム実行委員会代表世話人)
5月28日 県内自然保護団体(県自然保護協会、野鳥の会県支部、県自然観察会、剣山の笹をよみがえさせる会、徳島・三嶺を守る会)は高山植物園について意見交換を行う。 
6月25日 県自然保護協会理事、当会会員らは植物園予定地の調査を行い、「マメシジミ」を見つける。
7月8日  6月の新聞報道で高山植物園の内容についての小さな記事が載ったので「5月の現地説明会以降変更された点など詳しく知らせて欲しい」という内容の文書を、当会代表から村長へ送る。(返答なし)
7月19日 第六回三嶺塾「村の第三セクター運営 木頭村のケース」
講師 藤田 恵氏(木頭村前村長)
7月 当会に届けられる三嶺調査の報告書にコメツツジ盗掘跡の報告が相次ぐ。
7月21日 三嶺を守る会(高知)は高山植物園予定地付近で昆虫と植物の調査を行う。
8月4日 某山の会から三嶺中腹へのモノレール工事が着工している、との報告が寄せられる。
9月4日 県内自然保護4団体は、村長に対し高山植物園の内容示す資料の提示をお願いする要望書を送る。
9月6日 第七回三嶺塾「山小屋のトイレ問題」
講師 尾野益大氏(あすなろ山の会)
9月30日 第八回三嶺塾「剣山の自然保護運動の教訓」
講師 天野親聡氏(剣山の笹をよみらえさせる会会長)
10月7日 香川県の陸貝の研究家、植物の研究家ら3名が高山植物園予定地を観察し、マメシジミの生息する沼周辺について、植生、地形など条件がマメシジミの生息に適した生態系を保ち続けていると、指摘した。
10月22日
三嶺を守る会(高知)の会長らは東祖谷山村役場を訪れ、高山植物園について話し合う。モノレールは30人乗りで往復80分、2年後運行。3haに植物園、薬草などを栽培する。園内はバリアーフリーにするなどと村側は答える。
11月1日 第九回三嶺塾「エコツアーの勧め」講師 渡部孝氏(徳島・三嶺を守る会代表)

                            (2001年12月10日 事務局)
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