更新2010.9.22

2010秋 東祖谷エコツアー

10月16日(土)〜17日(日)

2010 夏 三嶺のふもと探訪「東祖谷エコツアー」
 
         参加者募集
 
実施日  7月31日(土)〜8月1日(日)
場所   三好市東祖谷久保陰
参加費  5000円
定員   12名
内容   @祖谷そばの種蒔き前の畑で草抜き作業
      Aそば打ち実習と試食
      B天狗峠登山道でシカの食害調査
○ 集合時間、場所、持ち物等詳細はお問い合わせください。
問い合わせ・申し込み 090−3989-3600(くれいし)まで



       シカ食害観察ツアー
 〜深刻化する剣山山系のシカ食害の現状を見る〜

 日時   7月19日(祝)
 場所   三嶺山域の白髪分れ
 出発   7月19日午前6時集合 6時15分出発
 参加費  700円 (バス代は助成事業により無料)
 内容   高知県側登山口より約1時間登り白髪分れへ。
       食害の観察後、樹木の保護ガード巻き作業を
       約1時間半ほど行う。
 持ち物  弁当、飲み水、雨具、タオル、軍手など。
 問い合わせ・申し込み   090-3989-3600(くれいし)

 写真:白髪分れはササなどの植生は一面に枯れ、ウラジロモミなど
 多くの樹木も被害に遭っています。




今 年も萱葺屋根の残る山里で 一泊のスローライフ
<2009 夏 東祖谷エコツアー>  参加者募集
 
日時   2009年8月1日(土)〜2日(日)
場所   三好市東祖谷久保蔭(宿泊は無人の丸山荘)
定員   15名
内容   @1日目:そば畑の整地作業&そば打ち体験
      A2日目:天狗塚登山道沿い、樹木のシカ被害調査
参加費  5,000円(宿泊費、食費、交通費)
持ち物  1日目の昼弁当、雨具、着替え、お茶など飲み物、アルコール類
出発   8月1日徳島市内を午前7時発
問い合わせ   三嶺の自然を守る会 事務局(088-626-2445)



三嶺(徳島 側)のシカ被害の状況


三嶺の自然を守る会 は、冊子「祖谷そばの話」を発刊
 
「祖谷そば」今昔について地域の人からの聞き取りと東祖谷エコツアー
の報告をまとめた書、「祖谷そばの話」を発刊、ぜひご覧ください。ただ
今、有償で配布中です!
 
A5版76ページ500円、送料100円で有償配布中!
申込みはFAXで088-626-2445まで。



三嶺山頂 の植生回復状況
 2007年11月、徳島県と山岳自然保護団体は、三嶺山頂の
裸地化防止策として裸地部分の一部に植生回復用のネット
を設置しましました。ネットすべてに植物が回復するにはまだまだ
月日を要すると思いますが、それでも今、ネットの一部で植生
が回復しつつあります。(2008/8/24)
 
写真@ 山頂西側では、ネットの端より60cmほど回復している
ところがあります。東側の回復は遅いようです。
 
写真A山頂標識周辺
 
写真Bネットの上に、シコクフウが一輪可愛く咲いていました。



「三嶺塾」
第1回 第2回 第3回 第4回 第5回 第6回 第7回 第8回 第9回 第10回 第11回 第12回 第13回 第14回 第15回 第16回 第17回 第18回 第19回 第20回 第21回 第22回 第23回 第24回 第25回
  第26回 第27回 第28回 第29回 第30回 第31回 第32回 第33回 第34回 第35回 第36回 第37回 第38回



       2008夏 東祖谷エコツアー
〜山里で2日間のスローライフ、のんびり気分で祖谷そば栽培を楽しむ〜
 
         <参加者募集>
 
実施日    7月26日(土)〜27日(日)
場所     三好市東祖谷久保蔭
定員     20名
内容     @種まき前のそば畑の整地作業(草抜き、石の除去など)
        Aそば打ち体験
        *作業はしなくても結構です。散策など自由にお過ごしください
参加費    6,500円(宿泊費・食費・保険など)
持ち物    26日昼の弁当、雨具、お茶など飲み物、着替え、洗面具
        26日夜のアルコール類とつまみ
出発時間  26日午前8時30分徳島市内発 
帰途時間  27日午後1時東祖谷発、午後4時徳島市内着
宿泊所   丸山荘(東祖谷久保蔭):比較的新しい建物で無人。
        風呂(シャワー)、厨房、寝具、TVなどあり、近くに売店などは ない
主催     三嶺の自然を守る会
詳しくは   090-3989-3600(暮石)まで
        



三嶺ロープー ウェー問題

           こんな感じ?(塔の丸方向から見たイメージ)    山の会へ戻る



オカリナと映像で楽しむ三嶺
    〜三嶺の風景写真と「土の音 楽教室」を主宰する
            武市隆嗣さんのジョイントコンサート〜

開催日 5月17日(土) 午後2時〜3時45分
場所  フレアとくしま ホール
      (徳島市山城町東浜傍示1−1 ア スティ徳島内)
入場料 無料  (駐車場は200円)
内容  一部  武市隆嗣さんのオカリナ&土笛 演奏
          @童謡メドレー
          A赤い花白い花、スカーボ ロ・フェアー
           涙そうそう、イエスタ デーワンスモア
     二部  三嶺の四季の写真をバックに オリジナル曲の数々
          @蕎麦畑(秋の久保蔭) 
            (蕎麦畑に広がる久保 蔭と祖谷の大自然)
           かずら橋(奥祖谷の春)
            (穏やかな春の陽射し につつまれた長閑なつり橋の風景)
           森の音楽会「ヒヨドリの ポルカ」(夏の東祖谷)
            (森が緑に包まれて  やがて始まる小鳥たちのコンサート)
          A星に願いを(深淵)、秋 茜(大麻山)、緑の小径(大麻山 山道) 
           翼、大空に広げ て・・・・(見ノ残〜神山)
主催  三嶺の自然を守る会  問合わせ  088−626−2445




<三嶺 山頂トイレの汚物、ヘリコプターで下ろされる> 
 
10月14日、県担当者や徳島、高知両県の守る会など関係者ら
山頂トイレの汲み取りが行われましたが、その汚物315kgを10月
23日、徳島県の 資材運搬用のヘ リコプターで下ろされました。
(写真右のが山頂トイレ)         (2007年12月18日)




三嶺山頂西側(青ザ レ上部)登山道の補修工事完了
 
三嶺山頂より登山道を西へ150mほど下った箇所は、大きく掘れ、
幅2m、深さ2mにもなっていた。これからも登山道の両側が徐々
に崩ていく恐れがあっため、被害が拡大する前に、このほど県
によ事が行われた。
 
○経緯  
2005年、徳島、高知両県の守る会が、徳島県、知県に対し登
の補修を要望。2007年2月より7月にかけて、徳島県は、岳
連、労山、剣山クラブ、当会の4団体と施工法等について説明や
協議行い、その後高知県と高知の守る会などとも協議を行っ
た後、1023日にヘリコプターで資材を運び、工事を行 う。
 
○11月18日、補修後の県による現地説明
傷んだ登山道50mほどの間に数箇所、丸太を組み合わせその上
敷く工法。上部からの雨水を排水しながら土砂を 留める構
造で、これまでの登山道両側からの崩壊を止めること になると思わ
る。また、この日 に、徳島、高知両県の関係者18名で三嶺山頂
部に回復をめざすネットを張った。
 

「三嶺山頂トイレクリーン作戦」報告


三嶺の自然を深く学ぶ
三嶺エコツアー 参加者募集 中止です。


三嶺ECOツアー
   
第3回「 三嶺検討委員会」報告

第2回「三嶺検討委員会」報告

徳島・三嶺を守る会、山と渓谷1月号で紹介される

三嶺検討委員会(第1回)報告
第4回全国山岳トイレシンポジウムin富山 報告
ふるさとの自然を大切に  オカリナチャリティコンサート
     杏’Z 風と緑のハーモニー 2002
剣山、三嶺の湧き水から大腸菌
早池峰地域における携帯トイレの利用について
「三嶺トイレクリーン」を呼びかけるプレートを設置
三嶺山頂し尿担ぎ下ろし活動報告
三嶺山頂トイレクリーンの活動に参加された皆さん!
     ご協力ありがとうございました
三嶺トイレクリーン作戦の報告
三嶺山頂トイレ、初のくみ取り 愛好者らふもとへ下ろす
2002年04月10日の高知新聞
三嶺山頂トイレクリーンプロジェクト ボランティア募集
当会の報告書「コメツツジに抱かれて」作成!
ハイイロマメシジミ 愛媛大学教授が確認
三嶺中腹のマメシジミについて日本貝類学会で発表予定!
山と渓谷1月号に「三嶺ロープウエー問題」が載る
2000〜2001年「三嶺ロープウエー問題」を巡る動きと徳島・三嶺を守る会の主な活動
三嶺塾報告・・・自然を壊さないエコツアーの勧め
高山植物園予定地と三嶺周辺の野生動物探索記
香川県グループによるマメシジミ生息地の観察報告
高知「守る会」と東祖谷山村が初会合 三嶺高山植物園構想
三嶺中腹の植物園計画 環境保全対策問う
三嶺のコメツツジ盗掘の報告相次ぐ!
三嶺中腹へのモノレール工事始まる
三嶺中腹(菅生)の高山植物園予定地付近踏査
三嶺中腹に希少なマメシジミ(Pisidium sp)の生息を確認!
三嶺中腹の高山植物園予定地に多種の両生類と鳥類が・・・
三嶺の環境保護要望決議を採択
三嶺ロープウエー建設反対署名数の最終報告
三嶺自然環境調査への参加のお願い
東祖谷山村主催「高山植物園構想」現地説明会報告
三嶺ロープーウェー計画、白紙に
経緯
反対署名を村に提出
反対署名、知事に提出
村の考え
署名活動の状況
ロープウェー建設予定地図
他のホームページ
 


「三嶺山頂トイレクリーン作戦」報告

10月14日に二度目の山頂トイレのクリーン作戦を行いました。今回は、ヘリコ
プターで汚物を下界に下ろすため少人数で実施することができました。
当日参加していただいた皆さん!大変お疲れ様でした。また、「ヘリが飛ぶ機
会を利用すれば簡単に済むのでは・・」と提案していただいた県担当者にも感
 謝します。

○ 実施日      10月14日
○参加者数     27名 (高知の三嶺を守る会4名、高知大ワンゲル部4名
                県職員3名、県勤労者山岳連盟8名、当会5名、一般
                参加など3名)
○汚物の撤去量  315kg
○作業内容     午前10時50分、山頂トイレの状況と作業手順の説明をし
            た後、汲み取り、計量、リレー運搬、密封の四つ係りに分
            れ作業を行った。 22個の20リッター缶に315kgの汚物を
                           詰め、12時30分頃便槽は空っぽになり作業を終えた。
○ 汚物処理     23日に山頂部の登山道補修のため資材を持ち上げる
            ヘリコプターが帰りに汚物を吊り下げ剣山スキー場まで運ぶ。
            その後、県が処理する。(22/10/2007)
 


第3回「 三嶺検討委員会」報告                        
  
主催  徳島県自然共生室
開催日 3月12日
 検討委員会でまとまった対策案

 対策1  山頂三角点周辺の裸地化と侵食防止対策
 山頂三角点付近に立ち入り禁止区域を設定し、植生回復を図る。
モニタリングを継続的に行い、植生の回復状況と地盤高の変化を
観測し、そのデータ−を基に数年後再検討を行なう。

 対策2  植生内に多数存在するルート(踏み跡)の拡大防止対策
 多数存在するルートの一部を登山道として残し、それ以外は立ち入
り禁止とする。登山道のルートの一部を必要最小限に集約することで、
荒廃の拡大を防止するとともに、植生の回復を図る。

 対策3  山腹登山道(名頃ルート)の荒廃防止対策
 既に荒廃している箇所や荒廃の恐れのある箇所については、詳細な
調査に基づいて、専門家による工法の検討を行い、荒廃状況に適した
工法により必要最小限の補修を行なう。

 対策4  トイレの改善対策
  登山口にトイレを設置し、登山前の用便を呼びかけ、山頂トイレの使
 用頻度を減らすことで負担軽減を図る。既存の山頂トイレは周辺環境
 への負担を減らす応急処置を施す。
 
 
 
 


第2回「三嶺検討委員会」報告

1月8日、徳島市の徳島厚生年金会館で、12名の委員と関係者ら
が参加し、第2回三嶺検討会が開かれ意見を交わしました。

検討内容

1 三角点付近の裸地化対策は、今後時間をかけ検討する。
2 避難小屋から山頂間の幾本にも出来ている踏跡を植生の
  回復と裸地拡大防止のため一部閉鎖する。
3 名頃からの登山道の土砂の流出が激しく傷んでいる箇所
  については、必要最小限の保全策を講じる。
4 名頃林道周辺に登山者用のトイレを設置し、山頂トイレ利
  用者を減らすことめざす。現在の山頂トイレをどうするかに
  ついては結論出せず。
5 第3回検討会は3月に開催し、さらに詰めの検討を行なう。
                             以上
 
 


徳島・三嶺を守る会、山と渓谷1月号で紹介される

 月刊「山と渓谷」2003年1月号の特別企画「山のボランティア」
のなかで全国の多くの団体が紹介されておりますが、そのなかで
徳島・三嶺を守る会も紹介されております。

*山と渓谷1月号より
 山でさまざまな活動を続けているいる人たちがいる。登山道整
備、植樹、清掃登山、障害者のサポート・・・。山からたくさんの恩
恵を受けている私たち。では、ひとりひとりが山でできることはなに
か。気負わず、楽しく、こつこつと。そんな山でのボランティア活動
を紹介します。・・・・・・。

 徳島・三嶺を守る会・・・山の自然保護や過疎問題、林業問題、
自然保護論などをテーマに「三嶺塾」を開催、利用者への啓蒙を
図る。現場活動では山頂トイレの担ぎ下ろしを実行。高知の三嶺
を守る会と連携しながら、地道な活動を展開している。・・・・・。
                 2002.12.17 徳島・三嶺を守る会
 
 
 


ふるさとの自然を大切に  オカリナチャリティコンサート
     杏’Z 風と緑のハーモニー 2002

日時   10月18日(木)
場所   郷土文化会館
主催   杏’z の活動を応援する会
後援   NHK徳島放送局・四国放送・徳島新聞

*徳島・三嶺を守る会は、このコンサートが成功するよう応援
  しています。
  入場は無料ですが入場券が必要です。当会で入場応募
  はがきをお渡ししています。必要な方は電話してください。
  なお、応募の締め切りは9月28日です。
  事務局 電話 088-626-2445
 


剣山、三嶺の湧き水から大腸菌

 環境省の全国名水百選に選ばれ登山者らに飲み水として
利用されている剣山の湧き水「剣山御神水」や三嶺の水場
などが大腸菌に汚染されていることが23日県自然共生室の
調査で分かった。
 県は今月末にも両山の登山口に飲まないよう呼びかける
看板の設置をする。
              2002年7月24日付 徳島新聞より
 
 


早池峰地域における携帯トイレの利用について
1.趣旨
 早池峰山は、ハヤチネウスユキソウをはじめとして固有種、希少種を含む多くの高山植物が生育する我が国を代表する高山植物帯を有し、日本百名山の1つで もあります。
 この地域の保全対策について学識経験者、山岳関係者、自然保護団体、関係行政機関で構成する懇談会を設置し検討をしましたが、トイレについては、利用者 のマナー欠如がといれの維持や自然環境の保護に支障となりトイレが汚染源となり自然環境変化の要因にもなることから、利用者へのマナーガイドの配布等の キャンペーンの実施、山麓トイレの使用促進、携帯トイレの普及啓発を図る等の方向性が示されたものです。

2.携帯トイレの利用促進対策
・携帯トイレの利用を促進するため県内のスポーツ用品店に販売協力を要請しています。
・利用者が携帯トイレを入手しやすくするため峰南荘、河原の坊総合休憩所、小田越管理員詰所で販売をしています。
・携帯トイレの使用場所を確保するため、山頂避難小屋周辺に簡易テントを設置します。
・簡易トイレは持ち帰りが原則ですが、やむを得ず持ち帰りができない場合を考慮し峰南荘前のトイレと岳公園広場駐車場に回収ボックスを設置します。

3.普及促進対策
 早池峰地域では、登山車両の交通規制を実施し ていますが、その周知とあわせて携帯トイレの利用促進の広報について依頼しています。

 山頂避難小屋トイレの屎尿処理は、ボランティアによる担ぎ下ろしにより行われています。
 山頂避難小屋トイレはできるだけ使わないよう、事前に河原の坊登山口、小田越登山口のトイレで用を済ませてから登山するよう呼びかけています。体調の不 良など、登山途中で催した場合などはその周辺で排泄せず、自然にやさしい携帯トイレを利用されますようお願いします。 岩手県環境生活部自然保護課


「三嶺トイレクリーン」を呼びかけるプレートを設置

 4.14三嶺山頂トイレクリーンプロジェクトに参加した多くの人が、
「し尿の中に腐らないで残る生理用品やティッシュのビニール袋が問
題だ」、という感想を話した。そして、4.14の活動後、プロジェクト
チームは県に、使用済みのティッシュや生理用品などを持ち帰りを呼
びかけるプレートの設置を要望した。県は、素早くその要望に応え、5
月30日、山頂トイレと小屋にプレートを設置した。また、同時に使用済
みのティッシュなど入れ持ち帰るためのビニール袋と汚物持ち帰りに
関するアンケートと回収箱も設置した。
      2002.5.31   三嶺山頂トイレクリーンプロジェクト
 
 


三嶺山頂トイレクリーンの活動に参加された皆さん!
     ご協力ありがとうございました

 悪臭の苦情や水質汚染の心配の声があがっていた三嶺の山頂トイレ。
四国の聖峰にトイレ問題は似合わないという人たちが、大勢三嶺山頂
に集まってくれました。

当初、汚物の汲み取り、担ぎ下ろしは困難を極める作業になるだろうと
予想しておりました。しかし、順調に510kg(汲み取り目標200kg)の
汚物を取り除くことができたのは、80名余りの人たちが力を合わせてた
結果です。

4月14日、三嶺山頂トイレの汚物と向き合い悪戦苦闘したみなさん、お疲
れ様でした。そして本当にありがとうございました。

今後も「三嶺山頂トイレクリーンプロジェクト」の活動は続ける計画です。
多くの人たちと「山岳トイレ問題」を考え、現トイレの改善策を検討し、
汚物の持ち帰り運動の検討と実践を考えております。今後もご協力のほ
どお願いします。
                                 2002年4月18日
                三嶺山頂トイレクリーンプロジェクト 世話人一同
 
 
 


三嶺トイレクリーン作戦の報告 三嶺を守る会事務局(高知)    戻る

山と自然愛好者の皆さん

「徳島・三嶺を守る会」の呼びかけで、14日に行われた三嶺トイレクリーン
作戦は、80名を越える参加者で盛大に実施されました。(高知25名)
510kgの汚物は、61個の容器に詰められ、名頃登山口に下ろされ、徳島県
が用意したトラックで処理場に運ばれました。

徳島と高知の先発隊9名は、早朝7時からスコップ、クワを使って取り出し作
業を始めました。最初のうちは新しい汚物で、臭いも形状も生々しくつらい作
業でしたが、次第に微生物に分解された堆肥状となり、続々と到着する参加者
が加わり、人海作業で威勢良くすすめられました。
次々と担ぎ下ろす人も行き交い、小屋付近は一時は騒然として、まさに「三嶺
が人を動かす」有様は、感動的でした。

今回の作業は、最近特に登山者が増加していることもあり、使用不能状態に陥
り、周辺の環境汚染が懸念されているトイレの延命、改善のための時間稼ぎの
ために緊急避難的に実施されたものです。

参加して、改めて登山者のゴミ(汚物を含む)の持ち帰りの責任について深く
考えさせられ、三嶺の自然を何時までも美しく、後々の世代に引き継ぐため
に、一層の議論と行動が必要と思いました。

参加者から、「ビニール類、生理用品はもちろん、使用した紙類などの持ち帰
りを広める必要がある。」「所属の山岳会で話し合いたい。」などの声が聞か
れ、心強く思いました。

参加された、徳島、香川県の皆さん、山の会あらぐさ、あるぷハイキングクラ
ブ、高知労山他の皆さんの健闘に感謝します。

三嶺を守る会 久川


 
 


三嶺山頂トイレ、初のくみ取り 愛好者らふもとへ下ろす 徳島新聞4月15日

 東祖谷山村の三嶺(標高一、八九三メートル)山頂にあるトイレのし尿を、県内外の登山愛好家らが十四日、同村名頃の登山口まで担ぎ下ろし た。三嶺のトイレは設置以来二十年、くみ取りをしたことがなく、周辺の植生と下流河川への悪影響を心配する声が相次いでいた。
 し尿を担ぎ下ろしたのは、徳島・三嶺を守る会と高知・三嶺を守る会の会員、一般参加のボランティアら約八十人。山頂近くの山小屋の東隣にある地 下浸透式のトイレからし尿をくみ取り、二十リットル入りのプラスチック製容器四十二個とポリ袋十九個に詰めて、背中に容器を背負ったり、手にポリ袋を持っ たりしながら下山した。
 この日、くみ取ったし尿は計五百十キロ。登山口では県が用意したトラックに積み替え、三加茂町の処理場まで運んだ。
 徳島・三嶺を守る会の会員らは十三日に、し尿のにおいを消す有用微生物群(EM菌)を投入。事前にくみ取りの準備をしていた。
 県自然共生室などによると、近年、三嶺を訪れる登山客は多く、汚物も急増。特に夏場はにおうという。し尿は全部で約二トンあるとみられている。 徳島・三嶺を守る会の会員らが中心となってつくった「三嶺頂上トイレクリーンプロジェクトチーム」が、し尿の担ぎ下ろしを計画した。
 チームの世話人を務めた同会の暮石洋さんは「今後、バイオトイレなど先進地の例を参考にしながら、県と改善策を一緒に考えていきたい」と話して いた。
 
 
 
 


2002年04月10日の高知新聞

三嶺トイレクリーン作戦 山のし尿を担ぎ下ろし    戻る

 徳島県東祖谷山村の三嶺(標高一、八九三メートル)山頂のトイレにたまったし尿の悪臭が問題となっているため、徳島県と高知県の自然愛好 家が「三嶺山頂トイレクリーンプロジェクトチーム」を立ち上げた。十四日に汚物を一斗缶に入れて担ぎ下ろす予定で、チームは「人力頼りなので、一人でも多 くの人手がほしい」と参加者を募っている。
 チームは本県の「三嶺(さんれい)を守る会」と、「徳島・三嶺(みうね)を守る会」で構成。トイレは山頂近くの山小屋の東隣にあり、素掘りの穴 に汚物をためる地下浸透式。設置から二十年以上、し尿をくみ取ったことがないという。
 近年、三嶺の人気が高まるにつれ、汚物も急激に増加。し尿が便器に迫ってくるほどで、特に夏は悪臭がひどい。周辺の植生と下流河川への悪影響を 心配する声も出ている。
 汚物は四月ごろまでは寒さで固形状態のため、連休前に担ぎ下ろしを行うことを決めた。当日は午前十時に山頂に集合。チームが用意する、ビニール で覆った一斗缶に汚物を詰めて背負い、徳島側の登山口まで約二時間かけて下山。徳島県が用意するトラックで処理場へ運ぶ。
 山頂トイレの悪臭は全国的に問題化している。岩手県の早池峰山では平成五年から登山愛好家が担ぎ下ろしを行っており、北海道の大雪山では登山者 自身が汚物を持ち帰っている。
 同チームは「汚物を担ぎ下ろすことで、山のトイレ問題を多くの人に理解してもらいたい。登山者は汚物を持ち帰るように心掛けてほしい」と話して いる。
 現在、約四十人のメンバーが集まっているが、一般参加者も募集中。問い合わせは、同プロジェクト世話人・徳島県末広の暮石(くれいし)洋さん (088・626・2445)。


 【写真】三嶺山頂近くの山小屋。トイレの悪臭が問題となっている(平成4年10月撮影、徳島県東祖谷山村)
 
 
 
 


三嶺山頂トイレクリーンプロジェクト ボランティア募集

四国の聖峰といわれ、県内外の登山愛好家のあいだで人気の高い三嶺、この三嶺にここ数年急激に登山者が増加しております。このような状況の なかで自然環境面から問題が生じ始めました。頂上の裸地拡大、コメツツジなど植物の盗掘、そして悪臭や水質汚染(水汲み場)などの苦情が出ている山頂トイ レ(県管理)の問題です。
当プロジェクトは、三嶺の自然保護のため、山頂のトイレ問題に絞り、改善を図りながら問題解決のため適時活動を行っていきたいと考えております。 ご協力をお願いします。
                 2002年3月20日三嶺山頂トイレクリーンプロジェクト
                       世話人一同
1 趣旨
  三嶺に登る県内外の登山者と三嶺の貴重な自然に心を寄せる人たちが幅広く集い、山頂トイレの改善と根本的に問題の解決を図るため、その検討と 活動を行う。 
2 活動
1) 汚物を減らすための活動
2) バイオによる汚物処理の検討及び県への提案
  3)汚物の持ち帰りを訴える啓蒙活動の展開
  4)市民対象の「山小屋のトイレ問題」の勉強会開催

1回目の活動・・汚物を減らすための活動(汲み取り)ボランティアを募ります!
*固形状のうちに(気温の低い4月)徳島県の「協働事業」として撤去します。
1内容   三嶺頂上トイレの汚物200kg撤去し、現在の満杯状態を解消する。
2実施日  2002年4月14日(日)  *雨天決行 荒天中止
3参加者(目標) 40名   徳島・三嶺を守る会、三嶺を守る会(高知)、県内の山岳団体そして東祖谷山村の村民などに呼びかけ、40名以上で 実施する。
4参加者は4月14日 三嶺山頂に午前10時集合
* 名頃林道の駐車場が狭いため、できるだけ乗り合わせて行きます。また、持参物のこと、活動内容など事前に事務局へ電話で確認のうえ参加申し込みしてくださ い。                                                                
5事務局 電話 088-626-2445
 
 
 
 


当会の報告書「コメツツジに抱かれて」作成!

当会は、会内資料「コメツツジに抱かれて」(当会活動報告書)を作成しました。
いま、会員にお渡ししておりますが、まだ少し残っております。当会に支援して
いただいた方でご希望の方にこの資料をお送ります。下記のメールアドレスに
申し込みください。なお、コピー代(500円)と送料は同封の用紙で振込みいた
だきます。     2002.2.20 徳島・三嶺を守る会
       yamanokai@ma2.justnet.ne.jp
 


ハイイロマメシジミ 愛媛大学教授が確認
        2002年2月9日付け朝日新聞徳島版より     戻る

 東祖谷山村が三嶺中腹に計画している高山植物園予定地(標高約1300m)
の湿地で、西日本では珍しいハイイロマメシジミの生息が確認された。家山博史
愛媛大学教授(動物分類学)らが910両日、兵庫県西宮市で開かれる日本貝
類学会で発表する。
 家山教授によると、ハイイロマメシジミは直径3?4ミリの二枚貝で、比較的水
温の低い沢や池に生息。アメリカ大陸やオーストラリアなどのほか、国内では琵
琶湖や関東以北で確認されているが、温暖な四国で見つかるのは珍しいという。
家山教授は「鳥の体に付いて運ばれ、繁殖したのだろう」と話す。
 貝は昨年6月、登山者愛好家らでつくる「徳島・三嶺を守る会」の会員らが三嶺
を訪れた際、予定地内の池(直径約5m)で見つけた。
 同村の高山植物園計画は、約1ヘクタールの村有林を間伐し、キレンゲショウマ
などの高山植物を植える。ハイイロマメシジミの見つかった湿地にはサギソウなど
湿地性の植物を植える予定だという。同会会員は「植物園が作られれば、マメシ
ジミは消える恐れがある」と懸念している。
 


三嶺中腹のマメシジミについて日本貝類学会で発表予定!
                    (日本貝類学会ホームページより)
日本貝類学会 平成14年度(2002年度)大会
大会会場 西宮市貝類館
平成14年2月9日(土)・10日(日)

マメシジミの発表は2日目の2月10日 14:15−15:30
P16 徳島県三嶺で見つかったマメシジミについて  家山博史・熊沢秀雄

*2001年6月25日、徳島・三嶺を守る会が実施した三嶺中腹の高山植物園
 予定地調査で、県ネイチャーセンターの指導員がマメシジミを見つけました。
 その後、三嶺を守る会(高知)はこのマメシジミを採取し、愛媛大学の研究
 室へ同定依頼をしていました。
                               2002.1.30
 


山と渓谷1月号に「三嶺ロープウエー問題」が載る
  山と渓谷 2002年1月号は、「特別企画 続・甦れ日本列島」を特集し、全国の自然保護運動と問題点を紹介しています。この中で、富士山 が抱えるゴミ・トイレ問題、瀬戸市海上の森万博会場問題、川辺川ダム問題など全国各地の事例を紹介し、三嶺ロープウエー問題も紹介されております。

 徳島 三嶺ロープウエー問題

  01年3月、徳島新聞は「三嶺ロープウエー白紙に。東祖谷山村、代替案を検討」と報じた。村が計画していたのは、北麓から、三嶺の標 高約1300mの尾根上へロープウエーを建設し、中腹には植物園を整備するというもの。

  反対運動は、「徳島・三嶺(みうね)を守る会」と「三嶺を守る会」が中心となり、徳島県をはじめ四国各県の登山者、自然保護団体と連 携して取り組まれてきた。反対署名は、反対署名は、東祖谷山村長宛32749人分、徳島県知事宛26578人分。署名は、ほぼ全国から寄せられ、インター ネットを通じた意思表示も多かった。

  高知県物部村と徳島県東祖谷山村にまたがる標高1983mの三嶺(さんれい、みうね)とその周辺は、開発の進んだ四国の山地にあっ て、生態系が著しく分断されることなく、原生林を残した自然が保たれた山域である。

  「三嶺を守る会」は、三嶺を愛する登山者や市民により75年に発足。三嶺の貴重な自然を紹介するとともに、ゴミの持ち帰り運動や清掃 活動を毎年続けている。

  「徳島・三嶺を守る会」は、東祖谷山村の開発計画に対して、自然環境の破壊、事業の採算性などから、反対運動をすすめるため、00年 10月に結成された。

  今後、中腹の植物園整備と村の代替案について「徳島・三嶺を守る会」は、これまでどうり自然環境や財政面から是非を検討し、村と意見 交換をするとしている。
                         (山と渓谷 2002年1月号より)
 
 


香川県グループによるマメシジミ生息地の観察報告    戻る
 香川県グループの要請により東祖谷山村のマメシジミ生息地を案内しました。生息地を観察
後、感想を語ってもらいました。            徳島・三嶺を守る会

 観察日 2001年10月7日
 観察地 東祖谷山村菅生。菅生の青少年旅行村(標高800m)より三嶺に向かう登山道の
      途中(標高1300m)より東へ数分ほど入った人工林の中の平坦部に、東祖谷山
      村が計画している高山植物園の予定地がある。そして、この予定地内にマメシジミが
      生息する沼がある。
 参加者 香川の植物研究家、陸貝研究家、登山愛好家の3名に、徳島県自然保護協会理
      事と当会会員ら3名が案内した。 

*マメシジミが生息している沼について
  沼の周囲にはヤマナラシ、ノリウツギ、ミズナラ、ヤナギ類などが自生している。これらは水
に強い樹木で、かつてはこの沼はもっと大きかったのだろう。木々の間から強くもなく、弱くも
ない光が差しているが、このことがマメシジミにとっていい生息環境になっている。また、周囲
にスギなどが植林されていないのは、半湿地であるため育たないためだろう。
 この日の沼は水量が少なく直径50cmほどの水溜りが2カ所あるだけが(6月には直径5m
池だった)、この沼はシカやイノシシの水のみ場になっており、沼の周りにはシカやイノシシの
足跡や寝転んだ跡がある。このような動物の行動が沼の干上がるのを止めることになってい
る。もし、動物の水のみ場でなかったら、草などが生い茂り、沼は消えているだろう。(なお、こ
の沼にはシュレーゲルアオガエル、ヒキガエルも生息している)

*マメシジミの保護について
 マメシジミは途方もなく長い時間この沼で生息していたのかもしれない。また、仮説として、鳥
の足についてこの沼に運ばれてきたことも考えられなくもない。(オーストラリアには鳥の足につ
いて別の場所に運ばれたという報告があるという。)
 いずれにしても、このマメシジミは希少種だろう。今後、植物園建設のために別の場所に移し
保護しょうという計画が出されるかもしれない。現在の自然環境を壊さないでマメシジミを守って
欲しい。
 沼周囲の地形、植生、動物、などの自然環境が微妙なバランスを保ちながらマメシジミの生息
に適した生態系をつくっている。もし開発のために少しでも周辺の木を切ったり、地面を掘ったり
したら即生態系は壊れ、沼は干上がりマメシジミは絶滅するだろう。今の状態のまま残して欲し
いものだ。

*この日確認した陸貝と淡水貝
  ヤマキサゴ科・ヤマキサゴ
  キセルガイ科・シコクギセル、オオギセル、コンボウギセル
  ベッコウマイマイ科・トサキビガイ、ヒメベッコウ、キヌツヤベッコウ、アワクリイロベッコウ
  オナジマイマイ科・シコクオトメマイマイ、アワマイマイ
  ニッポンマイマイ科・コベソマイマイ
  マメシジミ科・ハイイロマメシジミ 
 
 


高知「守る会」と東祖谷山村が初会合 三嶺高山植物園構想    戻る
        徳島新聞 2001年10月18付より

 東祖谷山村菅生の三嶺(一、八九三メートル)中腹の高山植物園構想の見直しを求めている高知県の三嶺を守る会は十七日、計画を進めている 同村と初めて話し合いをした。同会が、六月に予定地で見つかった淡水産貝のマメシジミの保護など懸念している問題や計画自体について直接、村の説明を聞こ うと申し入れた。
 話し合いは同村役場で行われ、守る会から坂本格会長ら三人、村側は下栗武夫助役と担当職員ら計三人が出席。守る会は<1>植物園予定地の湿地で 生息が確認されたマメシジミを保護するのか<2>アクセス用のモノレールの輸送能力<3>植物園建設に伴う環境保全計画-などについて質問した。

 これに対し下栗助役らは「マメシジミが生息している現地の湿地を残し、生きたままで保存したい。モノレールの輸送能力は三十人。植物園の 周囲は高さ二・五メートルのフェンスで取り囲まれるので、見物客は園から三嶺山頂へは行けず、山頂裸地化につながるオーバーユースの懸念はない」などと答 えた。
 


三嶺中腹の植物園計画  環境保全対策問う
        徳島新聞 2001年9月6日付より

 東祖谷山村が打ち出している同村菅生の三嶺中腹の植物園計画について、徳島県自然保護協会など県内で自然保護に取り組んでいる4団体が5 日までに、環境保全対策などについて質問状を柳本文彦村長へ郵送した。

 4団体は、同協会と日本野鳥の会県支部、パンダクラブ徳島、剣山の笹をよみがえらせる会。質問状は@入園者の移動手段となるモノレールの 山腹駅と植物園との位置関係A植物園の場所、建造物の設備や規模、植栽種B計画に盛り込む環境保全事項、の3点について早急に回答するよう求めている。

 計画では、事業費約7億円で標高1300メートル地点の村有地(70ヘクタール)のスギやヒノキを間伐、約10ヘクタールに高山植物園や 販売用植物の栽培地などを整備する。既に作業用モノレールの建設に着工しており、オープンは2004年4月以降。

 県自然保護協会石井会長らは「三嶺は自然環境が優れており、保全が必要。計画内容が一般にあまり知られておらず、不安を抱かせている」と 指摘している。
 


三嶺のコメツツジ盗掘の報告相次ぐ!
 当会は今年の4月より1年間、県内外の登山グループの協力を得ながら、三嶺の自然環境調査を実施しております。調査内容は、1、年間の三嶺登山 者数調査 2、三嶺周辺の動植物調査 3、植物の盗掘実態調査 などです。

 4月より7月までに23回の調査が実施されましたが、調査グループの共通した報告は「これまでよりずっと登山者が増えている」ということ です。休日の1日で400人ほど登山者があった日もあったほどです。

 このような状況の中で、7月に入って4グループから頂上付近のコメツツジ盗掘の報告が寄せられました。盗掘と思われる跡は10箇所ほどで す。当会としては、今後詳しい調査の実施を考えております。

 三嶺周辺のコメツツジとミヤマクマザサの群落が国の天然記念物に指定されたのは’93年。当時、剣山のオーバーユースによる裸地化問題が 地元マスコミに連日取り上げられ、登山団体も剣山の自然保護運動を展開しました。その結果、行政当局も世論も三嶺を剣山の二の舞にしてはいけないという思 いにつながり、やがて、国の天然記念物に指定されました。このような経過を経ていながらがら、今、剣山に次いで三嶺もオーバーユースの危機にたたされてい るのでしょうか。
        2001年9月2日 徳島・三嶺を守る会
 コメツツジの盗掘跡の写真
 
 


三嶺中腹(菅生)の高山植物園予定地付近踏査戻 る
              三嶺を守る会(高知)の報告

 *2001年7月21日、三嶺を守る会会員が三嶺中腹(標高1300m)の高山植物園予定地付近で、
  植物と昆虫他の調査を行いました。その報告です。
 *予定地の湿地で2枚貝を採取し、愛媛に送付し同定調査中、とのことです。 

1 植物調査
  植物園予定地付近
 樹木はクヌギ、ミズナラ、ヤマヤナギ。ナシの木に似た木は不明。白い総状花をつけた木がありました
 がこれも不明。
 草はヒメザサが優先種でその中にタカネオトギリ(花)、アザミの種、スミレの種数種、シソ科の一種
 、スゲの類などが有りましたがこれらの中には絶滅危惧種はなさそうです。
 西側の林に近い所にテンナンショウの類、2本のうち花があったほうはイシズチテンナンショウのよう
 です。テンナンショウの類は数種が全国版、高知県版ともに絶滅危惧種に指定されていますので、この
 種も徳島県版レッドリストに載る可能性は高いです。下山時に、メギ科のルイヨウボタン採取、全国版
 のリストには載っていませんが高知県版では?類に分類されています。
 登山道にはヤマホトトギス、トリカブトはシコクブシでまず間違いないと思います。いずれにしろ徳島
 県のレッドリストができてから、もう一度行きたいと思います。できれば秋に。

2 昆虫他調査
 7月20日 菅生旅行村
 キリギリス、ニイニイゼミなど、いかにも人里というような昆虫を主体に種類は多いと感じました。ジ
  ガバチやモンキジガバチ等のジガバチ類やヒメバチ類がよく目につきました。昆虫以外ではアマガエル、
 ホオジロなど。
 7月20日 名頃
 マメコガネ、トラマルハナバチ、ハバチ類とヒメバチ類。鳥の声はウグイス、コガラなど。
 7月21日 菅生?植物園予定地
 タヌキ(?)の糞にクロホシヒラタシデムシとエンマコガネsp. (とり逃がした)。ニワハンミョウ
 、ハイイロハネカクシ、オニヤンマ、オオトラフコガネ、ニンフハナカミキリなど。またヒメバチsp.
 アリマキバチsp. エゾゼミ系の声、ゲンゴロウsp. アメンボsp. (いずれも未同定)など。
 山道でヤマアカガエル、キビタキ、アオバト。池の周囲にシカもしくはカモシカの足跡。

sp. と書いたもので標本があるものについては、種の同定を進めています。特に珍しい種類が判明す
 れば、後日報告します。
 


三嶺中腹に希少なマメシジミ(Pisidium sp)の生息を確認! 戻る
「徳島・三嶺を守る会」は4月より、県内外の山岳会などの協力を得て三嶺周辺の自然環境調査を行っておりますが、先ほど実施した東祖谷山村の高山 植物園予定地の調査で希少なマメシジミの生息を確認しました。その報告をします。
   調査メンバー 県ネイチャーセンター自然観察員・貝発見者
            県自然保護協会理事
            徳島・三嶺を守る会会員  以上3名
   調査日     2001年6月25日
   調査場所   徳島県東祖谷山村菅生 高山植物園予定地

東祖谷山村菅生の青少年旅行村より三嶺へ通じる登山道を1時間20分ほど登っところより、東へ分岐し人工林の中を10分ほど登ると雑木林の 中の平坦部(標高1300m)に着く。ここが東祖谷山村が計画している高山植物園の建設予定地だ。今年の4月22日、この場所で高山植物園の説明会が開か れ、村の担当者より「この場所にモノレールの駅舎や管理棟と高山植物園を造る」と説明があったところ。そして、この場所に小さな池(直径5m、水深 15cm)がある。

この日の調査の目的は両生類と爬虫類のだったが、メンバーのひとりが池の中に小さな2枚貝(5mmほど)を見つけた。予期せぬ発見にメン バー3名は「こんなところになぜ貝が・・・」と大変驚いた。

後日、貝の学者はこの貝(マメシジミ)について「マメシジミはめちゃくちゃ細分していて手が付けられない状態、この貝はPisidium  spとしておくしかない」とのこと。
また、かつて剣山山系でコバンナリマメシジミを見たことがある県自然保護協会理事は「コバンナリマメシジミは昭和29年に剣山山系で発見され、私 も確認したが現在はもう見かけることはない、非常にめずらしい貝だ」と話してくれた。

この小さな池は途方もない年月かれることなく水を貯めていたのだろうか。また、これまでこの場所に人が入ることがなかったことがこの貝の生 息池として残ったのかもしれない。
村の6月議会はモノレールの予算を議決し、予定どうり事業は進んでいるようだ。しかし、いくらなんでもこの貝を無視して高山植物園予定地を造成 し、池を埋め立ててしまうことはしないだろう。いずれにしても、この貝を守らなければならない。そして、森林の観光開発によりこの貝を絶滅させてはならな い。          
       3枚の写真と説明
   2001年7月5日   徳島・三嶺を守る会  事務局
   この貝を守るためのご意見、提案を当会 (メール) へ寄せてください。
 


三嶺中腹の高山植物園予定地に多種の両生類と鳥類が・・・ 戻る
    (野鳥の会徳島支部会員の現地観察報告)

6月16日、日本野鳥の会徳島支部の会員の方から、三嶺中腹の高山植物園予定地
(標 高1300m)の観察報告を当会へ寄せてくれました。
「植物園予定地の平坦部にある小さな池には、ヒキガエル、 シュレーゲルアオガエ
が・・・。木々の間に クロツグミ トラツグミ 、そしてフクロウを見つけました。
また、所々で鹿( ニホンジカ )に出会いました。そして、標高1300mの登山道
近くの谷筋では、三重県、奈良県で天然記念物に指定されている オオダイガハラサン
ショウウ オ を見つけました。これらの発見は、この周辺(植物園予定地)が生態系の保
たれた森林である証明です」。(日本野鳥の会徳島支部会員)

森の中ですから野鳥もカエルもいてあたり前です。しかし、開発により世界中で両
生類が次第に減りつつあるといわれております。
この植物園関連の予定地10ヘクタールの開発により、野鳥の会の人が見てきた生
き物たちに影響はないのか、未調査の植物もあわせて早急に植物園予定地の自然環境
の調査を行う必要を感じます。
                 2001.6.18 徳島・三嶺を守る会


三嶺の環境保護要望決議を採択   戻る
                   徳島県自然保護協会
徳島県自然保護協会の本年度総会が19日に行われ、東祖谷山村が三嶺中腹で計画している観光開発に対し「三嶺およびその周辺の自然環境が保全され ることを強く要望する」との決議を全会一致で採択した。
               徳島新聞2001.5.20付より抜粋
 


三嶺ロープウエー建設反対署名数の最終報告
 東祖谷山村は、3月9日の村議会で三嶺ロープウエー建設計画の白紙撤回を表明しました。
 徳島・三嶺を守る会は、この村の表明を受け、昨年10月28日より行ってきました「中止
 を求める署名活動」を3月15日で終えることにしました。
 今後村が出す新たな計画に対して、当会は、これまでどおり、三嶺周辺の自然環境に影響は
 ないか、財政面から県民、村民に予想外の負担を強いられることはないかを検討し、村と意
 見交換をさせていただきたいと考えております。
 今後ともご支援のほどお願い申し上げます。
最終署名集計数
  村長宛   32749人分   県知事宛  26578人分
                               2001年3月17日
                                  徳島・三嶺を守る会
 
 
 


三嶺ロープーウェー計画、白紙に 戻る
徳島新聞社さんには、記事の転載、ホームページ http://www.topics.or.jp/News/news.html#news01
へのリンク共に拒否されましたので記事の要旨のみをお伝えします。
3月8日の徳島新聞朝刊より
・村長は村議会3月定例会にて、ロープーウェー建設を白紙に戻し代替案を検討する方針を表明する。
・代替案は徳島・三嶺を守る会と協議する。
・厳しい財政状況から安価なモノレールが有力。
・渡部代表は正式には知らせを受けていないのでなんとも言えない。
 
 
 
 


経緯                          戻る
 10月14日
   三嶺(みうね)にロープーウェーが計画中との噂があり、県連が村役場に
   電話にて問い合わせたところ、計画が検討中であることが判った。
   まずは、村役場の担当者と話をして、詳細を把握する事になった。
 10月21日
   緊急理事会にて反対運動を行うことを決議。
   他団体とも連携して運動を拡大していく。

 10月28日午後7時 徳島市文化センターにて
  「徳島・三嶺を守る会」発足。 参加者80名

  (体制)
    代表 渡部 孝 (徳島大学学士山岳会名誉会長)
    幹事 天野親聡 (剣山のササをよみがえらせる会会長)
    幹事 井口利枝子(とくしま自然観察の会代表)
    幹事 石井喧義 (県自然保護協会理事長)
    幹事 北村健三郎(全国高体連登山部顧問)
    幹事 暮石 洋 (四国山岳ガイド協会徳島支部)
    幹事 西條一夫 (医師)
    幹事 曽良寛武 (日本野鳥の会県支部長)
    幹事 多田 修 (市民歩こう会会長)
    幹事 松原安行 (県勤労者山岳連盟理事長)
    幹事 森本康滋 (日本生物教育学会県支部長)
    幹事 米田潤二

  (事務局)
    事務局長   松原安行
    事務局次長  暮石 洋
    会計監査委員 大森 茂

  「徳島・三嶺を守る会」 会則からの抜粋
  (目的)
   この会は「徳島・三嶺を守る会」といい、三嶺の自然を守る事を目的とし、
   東祖谷山村が計画しているロープーウェイ建設に反対する活動を行う。
  (活動)
   1.この会の目的を遂行するための一切の活動を行う。
   2.三嶺周辺の自然保護に関するPR活動を行う。
  (会員)
   会の目的に賛同する各種団体または個人であれば会員になることができる。
  (財政)
   1.この会の経費はカンパ(寄付)でまかなう。

    徳島市鮎喰町1−1−9 あけぼの荘
    徳島県勤労者山岳連盟内
     「徳島・三嶺を守る会」
 


村の考え                 戻る
   ・公共事業が減り、過疎が進むのではないかと危惧している。
   ・これからは観光関連事業しか村が生き残る道はない。
   ・青少年旅行村の改築にあたり、付加価値をつけようと考えた。
   ・「森の回廊」構想に着目し、村有林を徐々に自然林に変えていきたい。
    スギ1haあたり2000本を400本に。
   ・そのための林道を通せば自然林を壊してしまう。
   ・標高1300m地点までロープーウェーを付ければ作業ができる。
   ・それによって、多くの人に中腹の自然を楽しんでもらえる。
   ・山は健常者だけのものでなく、みんなのもの。
    体の不自由な人や子供、お年寄りにも楽しめる。
   ・遊歩道、休憩所、トイレを整備する。
   ・駅舎は避難小屋にもなる。
   ・遭難者の救護体制を整えるうえでも役に立つ。
   ・岳連には7月頃、説明した。(岳蓮から労山に対して連絡、相談はなかった)
   ・「いやしのさと」(仮称)計画として1〜2ヶ月以内には正式発表の予定である。
   ・運営方法は3セクを予定
   ・計画が実現しても名頃の林道からの登りを選ぶ人が多いだろう。
   ・10万人でペイするところ2万人しか訪れなくても構わない。
    採算に合わないのは承知の上である。
   ・正直、雇用対策の意味合いが大きい。10名の雇用が確保される。
   ・村には温泉もなく、大阪から日帰りができる時代だ。
    人が来て滞在できる施設がなんとしてもほしい。
   ・以前持ち上がったスキー場構想の復活はない。
   ・もし、この計画に賛成しかねるなら、むらの活性化に役立つヒントを聞かせてほしい。

国 土地理院1/25000京上(南東)
 
 
 
 
 
 
 


☆東祖谷山村の村長さんへ
「むらの活性化に役立つヒント」 のメールを送りましょう!

東祖谷山村へのメール
 
 
 


☆他にも三嶺を守る活動を紹介したページがあります。   戻る

高知の「三嶺を守る会」ホームページ

「三嶺のホームページへようこそ 三嶺ロープウエイ問題  三嶺を守る会の紹介

「まほろばの里」三嶺の自然と景観を 守ろう!

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